「過去のない男」
アキ・カウリスマキ
2002年フィンランド
★★★★☆
フィンランドの映画を初めて観た。
これ観て、いろいろ考えた。いい映画だったなぁ。
この映画の魅力は、「映画の魅力」というより「小説の魅力」に近い気がした。
観てる時よりも観た後に残って考えさせるから。
内容は記憶喪失になった男の話。
深刻じゃなくて、非現実的でコミカルに描かれてて、めちゃくちゃ音楽が綺麗。
「人生は前にしか進まない。逆戻りしたら大変だ」。
内容は大好き。
演技の下手さと場面の移り変わりの不自然さで☆ひとつ減点。
ほんの20年しか生きてないけど、
私にも些細な歴史がある。
忘れたくないことも
忘れたいことも
だけど多分忘れたらいけないことも
たくさんあって
どうでもいいようなことも
忘れかけてることも
多分全部今の私に積もってて
一つでも違ったらきっと全然違う私がここにいて
だから好むと好まざると過去は今の私の全てなんだと思う。
繰り返しているようで
でもその一瞬は二度と帰って来なくて、
随分遠くまで来たんだなぁと
時々思ったりする。
今の私に、財産といえるようなものはなにもないけど
強いて言うなら私の財産は私の過去だと思う。
中学生の頃から、もう7年くらいずっと日記を書いてて、その9冊の日記帳が私の世界で。
読み返す度に、過去がどれだけ大きいか、ってことを感じる。
今の自分に積もったものに、特に不満があるわけではないし、それなりに愛着もある。
それは確か。
だけど
もしも。
もし私が過去をなくしたら。ってことを少し考えた。
もしなにもかも忘れたら。
過去がなければ、もう一回新しく生まれられるのか。
過去がなければ、もう一度初恋ができるのか。
記憶がなにもなくなったら、
下手なプライドも、誰かへの疑いも、自分や世界への軽い諦めの気持ちも全部なくなるのか。
なにもかも鮮やかな気持ちをまた持てるのか。
多分私は生まれ変わってももう一度同じようなことを繰り返すんだろうと思う。
走って、苦しんで、失って、得て
きっと同じようなところにやってくる。
私の「人の性」みたいなものはどこかもっと根本的なところで決められてる気がして
自分の選ぶものや引き付けてしまうものに苦しんでそれに挑んでも、
そんなのはほんの些細な力に見える。
きっと人間っていうのは、
思うほど自由には生きられてない。
本能的なレベルで決まっている部分がかなりあって、
知らず知らず、自分のサガに負けてる。
私の過去は
本当は本能的な選択と偶然だけで決まってきたんじゃないか
選んで進んできたつもりになってるけど
本当は選ばされてきたんじゃないか
最近そんなふうに思う。
それでも、
積み上げてきた時間はやっぱり大事で。
私の一番の財産は私の過去だと確かに言える。
どうしようもない人間の性も
気づいてしまった全ても
もう戻らないいろいろも
いつか全部心から愛せるように
まだまだ時間を積み上げたいと思います。
多少マニアックな話なので面白くないかもです。。
時計仕掛けのオレンジ
★★★★☆
スタンリー・キューブリック
1972年イギリス
これも古典的有名映画ですね。
観たことある人いるんじゃないかな。
私は多分、キューブリックの作品は今まで
『シャイニング』『2001年宇宙の旅』
しか観てなくて
私がこの二つに共通して感じたことは人間の本性の怖さみたいなものだった。
あと、キューブリックは、物事は回り回ってもとのところに帰ってくる、っていう輪廻的な考えを持ってるんだろうな、ってことを感じた。
それは私もいつも思ってることで、この監督は考え方が自分と近いなって思ってた。
で、今回観た『時計じかけのオレンジ』
いやぁ、これは衝撃作。
上の二つみたいに、やっぱり人間の本性の怖さみたいなものも、輪廻的思想も感じられたけど、
『悪いものはどうしたって悪いんだ、そして絶やすことはできなくてただそこに存在するんだ』
ってことを断言された気分だった。
実際私もそう思うけど。だからやっぱりキューブリック好きだなって思ったけど。
でも嫌いな人は大嫌いだろうな…てか大部分のひとは苦手な映画だとおもいます。
ひたすら悪。って感じ。
まず主人公が悪魔みたいな人間だし、それ以外の一般の人達にも完全に善人と言える人がいなくて、
みんなどこか歪んでて、救いがない。
だから決して観て気分のいいものではないです。ただただ衝撃。
母も『あの映画嫌い、理解できない』って言ってたし。
なので一般受けを考えると★一つ減点。
でもこれすごくいい映画だよ。
人間について考えたいときは是非。
近頃観た映画のレビュー。
夜中にDVDで観たのと、劇場で観たのと両方含みます。
★5つ満点で評価。やや辛口。
あ、ネタバレはしない方針で気をつけます。笑
では行ってみよう(^O^)/
『パッチ・アダムス』
1998年アメリカ
★☆☆☆☆
実在の医師をモデルにした有名映画、評価も高い。ってことで観たけど、これは酷い。っていうのが率直な感想。
とりあえず主人公に共感できなかった。私は医者を志したことはないけど、ああいう医者には診てもらいたくない。
あと、中途半端に人間の闇みたいなのを扱ってるけど、結局解決してないのにノーテンキなハッピーエンドにまとめてて、はぐらかされた感が強い。アメリカンポジティブ嫌いです。
ただし私はNHKの朝ドラのヒロインのまっすぐさにすらついて行けないものを感じるほど純粋さに欠ける人間なので笑、一般には受ける作品ではあるみたいです。
『パンズ・ラビリンス』
2006年メキシコ、スペイン、アメリカ合作
★★★★☆
鬱度★★★★★★★★笑
『ダークファンタジー』と呼ばれる分野の映画を初めて観ました。
これ有名だよね。多分みんなポスターとかはみたことあるとおもう。金色の大広間っぽいとこに女の子が佇んでるやつ。綺麗で明るげなポスター…
だがしかし!!笑
…全然ファンタジーじゃねぇww
あまりのダークさに夜中一人で観たことを後悔したほどでした笑。いやぁ、ひたすら鬱だった。
スペインの内戦を描いてるんだけどめっちゃ臨場感あるしリアルだし。これ子供は観れんな。
でも物語、映画としての作りが丁寧で、斬新で、クオリティーはめっちゃ高い。いろんな視点で見れる感じ。
最後も、希望があるのかないのかわからないような描きかたがされてて、想像力を働かさせるいい映画だったと思う。
個人的にはとてもいい映画だと思ったけど、絶対一般受けしないだろうってことで★1つ減点。
『モダン・タイムズ』
1938年アメリカ
★★★☆☆
有名古典映画。チャップリンが歯車に巻き込まれるあのシーンは誰もが目にしたことがあるはず。
働きすぎる現代人を皮肉り、人間らしい生活を求めるという、今でも新しいテーマ。
私としては『黄金狂時代』の方が評価高いかな。(★★★★☆)
でも演出がお洒落で、言ってることが新しかった!で、ちゃんと笑えた。
チャップリンにしては…ってことで★3つ。
『天使と悪魔』
2009年アメリカ
★★★☆☆
私前作のダビンチ・コードを観てません。
なので比較はできないのですが、わかりやすい映画だった!筋を追うのに苦労はしませんでした。
こういうのを普段あんまり観ないので時々みるとどれも面白く感じてしまう…笑
ツッコミどころは満載でしたがずっとドキドキしながら観れたし、時間をあんまり感じなかった。総じて面白かったです♪
ちなみにこれを観た母親は『疲れる映画だった…』と疲労してました。笑
疲れ気味の時は控えたほうがベターかもしれません。笑
以上、映画レビューでした(^O^)
さすがに観すぎだな;;;
聞こえるか?
ひし形のおっさん!!
…じゃなくてwwwww
さっきごはん食べながら映画観てました♪
「黄金狂時代」
1925年アメリカ
byチャールズ・チャップリン
81分
古典映画の名作中の名作ですね。
(ですが今まで観たことなかったんですよね;)
無声の白黒映画。
かーなーりー趣がありますね。
時間も一時間ちょっとしかないし、なによりすごくテンポがよくてとても気持ちよく観れました。
時はゴールド・ラッシュ時代。
多くの人がシベリアに金鉱を求めて行って、
飢えと寒さで死んでいった。
なぜかその金鉱があると言われている雪山をチャップリンが通りかかり、w
吹雪に襲われて山小屋に逃げ込む。
そこでなぜか、指名手配犯と、金鉱を求めてやってきたドリーマーと3人で共に過ごすことになる。
寒さ、そして何より飢えに襲われた彼らは次第に苛立ちを募らせ気が狂ったようになってしまい…
っていうツッコミどころ満載な内容なんだけど。
いやぁ、すごいなぁチャップリン。
実際、内容は人間の精神の暗いところを深く斬るものなのに、
(欲に目が眩んだり、極限まで追い込まれた人間の本性を描いてるわけだし)
それを全て「笑い」に変換しちゃうところが。
すごいシリアスな内容のはずなのに、あの山高帽とステッキとチョッキとダボダボのズボンと…っていうお決まりの格好でチャップリンが演じると笑えて仕方ない。
そもそもその格好でチャップリンが雪山に存在してること自体笑える。
人間の醜いところも弱いところも怖いところも、何でも笑い飛ばせるようなものに換えちゃうってすごい才能だよ。
それでもう一つ思ったのは、
人間って1925年から変わってないんだなぁってこと。
時代が流れて世界ではいろいろあったのに、2009年になっても、ちゃんと笑える映画。
人間というものの精神そのものをテーマにしてるから、古くならないんだろうな。
いい映画だったな。
映画大好きだから、やっぱりこういう古典的な名作は大学生のうちにでもおさえときたいなぁ。
とか思いました。
よし!チャップリンシリーズ制覇しよ。
よし。まともにレビュー書けた。笑
いいアルバムですね。
久しぶりに、きたー!って思った♪笑
しみじみします。
どれもいいと思ったけど、タユタ、オーダーメイド、37458あたりが特に好き。
タユタは間奏のギター(?)の音が好きすぎてエンドレスで聴いてしまう。笑
めっちゃ進化したんじゃないかな、彼ら。
まだそんなに聴いてないけど、今までのアルバムの中でもずば抜けていいって気がした。
はじめてらっど聴いたときも確か凹んでたなぁ。
らっど聴いて元気になったなぁ。
あれはたしか3~無人島に持っていき忘れた一枚~だったかな。
「螢」とか「最後の歌」聴いて泣いたなぁ。
だけど今度は聴いてて自己嫌悪に陥ってしまったよ。。。笑
歌詞があんまりにも素直でまっすぐで綺麗でさ。
「「恐れ入りますがこの僕には
右側の心臓はいりません
わがままばかり言ってすいません」
僕に大切な人ができて
その子抱きしめる時はじめて
二つの鼓動がちゃんと胸の
両側で鳴るのが分かるように
左は僕ので右は君の
左は君ので右は僕の
一人じゃどこか欠けてるように
一人でなど生きてかないように」
オーダーメイド、こんな歌詞だったんだ。。
曲は何回か聴いてたけど、まともに歌詞聴いたことなかったから感動したわ…
あー。
なんでまっすぐ生きれないんだろう私。
どうせ生きるなら優しい人になりたくて
どうせ生きるなら温かい人になりたくて
どうせ生きるなら人とまっすぐ向き合っていたくて、時にはぶつかったりして
どうせ生きるならちゃんと人を愛したくて
どうせ生きるなら愛する人に愛されたくて
嬉しかったら笑って悲しかったら泣いて
どうせ生きるなら安らかに死にたい。
それだけ。
ただそれだけ、ほんとシンプルなのに、
いつも考えすぎてぐっちゃぐちゃでなにがなんだかわからなくなる。
自分ひねくれてるよなぁ。
もっとシンプルに生きたいなぁ。
このアルバム聴いて切にそう思いました。
とにかくいいアルバムでした。あんまレビューになってないのは気にしない!!笑
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
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私の好きなものたちと気まぐれと独善と独断と偏見なんかでできてるブログです。
長文注意。